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TIME乗りのヒルクライマーなつぶやき

楽に登るには

ヒルクライムを速く登るやり方とかトレーニングはネットや書籍などで沢山あるけど、楽に登るやり方はあんまり書いてません。
自分の体験談から、フィジカル、メンタルとかパワーウェイトレシオ以外で、どうすれば楽に登れるかというのを挙げてみようと思います。

それにはまず、楽とはなにかという事を定義します。

ヒルクライムにおいて楽とは、

「一定のペース」で「脚にも心拍にもあまり負担をかけない」事だと定義します。

具体的にいうと、心拍数70~80%もしくはパワー75~90%(L3閾値)ほどで、初めから終わりまで一定ペースで走ることです。
平坦だと一定ペースで走るのは簡単ですが、ヒルクライムだとなかなか難しいです。

ヒルクライムで一定ペースを守るには以下を意識する必要があります。

・登り始め
・勾配が上がった時
・勾配が下がった時

登り始め

ロードバイクに乗りたての時によくやっていたのですが、登りに差し掛かった時にギアをいきなりインナーローに入れたり、不必要に落としたりしていました。
折角平坦でスピードに乗ってるのに、勢いを抑えるのは勿体無いです。
そのままの勢いで登り、ケイデンスが落ちてきたら一枚づつギアを下げてケイデンスを維持すると、脚や心拍に負担がかからないので楽に登れます。
ヒルクライムケイデンスはどれくらいがいいかってのは色々個人差等ありますが、ペダリング効率的観点から70rpmがベストだと思います。なので70を下回らないようにギアチェンジします。

ヒルクライム中のアウターからインナーへのギアチェンジは、慣れないとペースを乱してしまったり、脱チェーンしたりするので、予めアウターからインナーにしておきます。
そのとき、スピードを維持したまま、ギア比は大体同じになるようにします。
例えば、フロント:52-36T、リア:11-25Tの組み合わせのロードバイクで、52-23Tで平坦を走っていて登りに差し掛かったとき、
ギア比はフロントアウターで 52÷23≒2.26 なので、フロントインナーで同じ位のギア比である 36-16T にギアチェンジします。
また、ギアチェンジによるスピード減の影響を少なくするため、フロントとリアを同時にギアチェンジします。
シマノのコンポだとすると、左クリック1回と同時に右クリック4回で1秒かからずにギアチェンジできると思います。
アチェンジ中はクランク(チェーン)に強いトルクがかからないように注意して、丁寧に行うのがいいと思います。

勾配が上がった時

ギアを1枚づつ落としてケイデンスを維持します。
一時的に勾配が上がるだけであれば、ダンシングで登ったほうが楽だったりもします。

ヒルクライム全般に言えることですが、体の一部分を酷使するのではなく、疲れたら別の部分を使って休ませるのも大事です。
サドルの座る位置やダンシング、ギアの上げ下げで使用する部分は以下のようになると思います。
・サドルの後ろに座ってハンドルのバーを握る。(背筋、太ももの後側)
・サドルの前に座ってブラケット、バーを握る。(腹筋、太ももの前側)
・ギアを上げてダンシングする。(背筋、肩、腹筋、太ももの前側、心拍)
・ギアを下げてケイデンスを上げる。(心拍)

例えば、サドルの後ろから前側に座ると使う筋肉も変わってくるので、太ももの後側を休ませて、前側にスイッチすることが出来ます。
新城選手は体の中に4つのエンジンがあってそれを使い分けているらしいです。

勾配が下がった時

ケイデンスを少し上げてからギアを上げ、ケイデンスを元に戻します(勾配が下がる前のケイデンスを維持します)。
勾配が下がるとふっと力が抜けて脚も止まり気味になったりしますが、再加速でパワーを使ってしまいます。
ヒルクライム中に下り区間がある場合は、疲労物質を抜く手助けをするって意味で、脚を止めずに軽く脚を回したほうがよいと言われています。
(耐乳酸トレーニング的には脚を止める完全レストのほうが効果が高いらしい?って話を聞いたことがあります。。)
コースレイアウト次第ですが、余裕があるなら、少しスピードを上げて勾配が上がった際に備えるのもいいかもしれません。

その他

ヒルクライムで一番やってはダメなのは、勾配が変わらないのにギアを下げることです。きつい⇒ギアを下げるの悪循環になってしまいます。
一定ペースを守ることで、結果として楽になります。

 

状況に対面してから慌てて対応するのではなく、先を見て予め準備しておくと精神的にも楽になるのではないかなと思います。